カウンセリング

【実話】子供が事故死して、長年、絶望していた女性が立ち直った物語。

私は自分に関わっていただく方々が
目の前でどんどん変化していく姿を見ることが何より幸せです。

2008年から
カウンセリングの仕事をさせていただき、
たくさんの人とお話をさせていただいております。

もう本当にそれこそ色々な
笑いあり涙あり、怒りありのエピソードが満載です(笑)

その中でも特に印象に残っている方をご紹介させていただきます。

(※ご紹介者の方からはあらかじめ許可をいただいております)

子供が事故死して、
30年間、絶望していた女性が立ち直った物語です。

最愛の息子が突然、帰らぬ人に…

ハルミさん(仮名)
60代・女性

私が懇意にしている女性経営者のSさんという方がいます。

起業当初からお世話になっており、
私がどうしても人生で頭が上がらない方の一人です。

masaくん。
ちょっとカウンセリング頼みたい人いるんだけど・・・
かなり重い人なんだけど、いいかな?

と、 Sさんから連絡がかかってきました。

はい!
Sさんに頼まれたらどんな仕事でもさせていただきます!

そんなことでハルミさんをご紹介して頂きました。

ハルミさんは30年前に
最愛の息子さんを水難事故で亡くされているとのこと。

小学生だった息子さんが
夏休みに川で遊んでいたところ

行方不明になり、
発見されたものの帰らぬ人となりました。

それから30年経つも、
悲しみが癒えることはなく

さらに不運は続き、
10年ほど前からリウマチになり苦しまれていたのでした。

私に何ができるのだろうか?

「私に何ができるのか・・・?」

そんなことを思ってしまい、
ハッキリ言って不安な気持ちしかなかったのですが、
自分にできることは話を聴くことしかないので

「しっかりと自分に出来ることをさせていただこう!」

と胸に誓いながら、ハルミさん宅にうかがいました。

(※リウマチで全身が痛くて自宅から出られない状態でした)

ハルミさん宅にうかがうと
リビングに案内してもらいましたが、

ダイニングのところに大きな仏壇がありました。

私は人のお宅にお邪魔すると
小さな頃から、必ず仏壇に手を合わさせていただきます。

なので、ハルミさんのお宅にうかがってすぐに

仏壇に手を合わさせていただいていいですか?

と確認して、手を合わさせてもらいました。

・・・・

お子様の天国での幸せと
本日お寄せいただいたご縁に感謝させていただきました。

そして、リビングに戻ろうとすると、
号泣しているハルミさんの姿がそこにはありました。

・・・・

・・・・

・・・・

背負っている十字架を下ろしませんか?

あまりにも号泣されているので、

「大丈夫ですか?」

と聞いてみると、

みんな、私に遠慮しているんでしょうけど、
仏壇に手を合わせてくれる人が初めてだったもので…

この30年間、私が心を閉ざしているからでしょうが、
誰も私に子供に関する話しを触れたことがないのです。

仏壇に手を合わせることも遠慮しているのだと思います。

でも、masaさんがいきなり
仏壇に手を合わせるもので、その姿を見ていたら涙が溢れてしまいました…

しばらく泣いた後…

だいぶ落ち着かれたので、
私の想いをお伝えさせていただきました。

話したくないこと、たくさんあると思いますが、
私は今日、ハルミさんの背負っている十字架を下ろしていただくためにここに来ました。

最初にお伝えしなければいけないことは、
お子様の件で、ご自身が30年も責任を感じて苦しんでいるのならば、

もうその罪の償いというものは、
私と出会った今日を機会に終わりにしませんか?

息子さんも、
そろそろハルミさんに笑って欲しいと願ってますよ。

自分のせいで、
お母さんが心から笑えなくなってしまったことを悲しんでいますよ。

さっき、仏壇の写真を見てそんなことを私は感じました。

ハルミさんは驚いたような顔をしていましたが、
その後、しばらくの間、また号泣してしまいました。

・・・・

・・・・

・・・・

一日足りとも後悔していない日はありません。

気持ちが落ち着いてから、
ハルミさんは、途中途中、涙を流しながら

この30年間の苦しみをお話してくださいました。

夏休みの宿題もまったくせずに遊びまくる息子さんに
とにかく嫌気がさしてイライラしてしまっており、

「もう夏休みなんてイヤ!
こんな聞かん坊の息子なんかいなければいいのに!」

と、心の中で思ってしまっていたそうです。

そして・・・

息子さんは夏休みのある日、無言の帰宅をしました。

・・・・

・・・・

・・・・

私が悪かったんです。

あんなことを思ってしまっていたので、招いてしまったのです。

あの日から一日足りとも、後悔していない日はありません。

何度、死のうかと思いましたが、その子の上にお兄ちゃんがいます。

お兄ちゃんを残して死ぬことが、どうしても出来ませんでした…

自分のことを責めて、苦しめて、世の中を恨んで・・・

そうしないと生きていくことが出来なくなってしまっていました。

病気になったことで、より苦しくなりましたが、
私には、このくらいの罰を受ける資格があると思っていました。

そんなことがあったら、
自暴自棄になってしまう気持ちはわかります。

私も母親の介護を2年半やっていたのですが、
その時期は本当に、世の中に対する恨みを持っていました。

自分の命なんて、いつ消えてしまってもいいと思っていました。

私の苦しみなんて、ハルミさんの苦しみに比べれば
大したことはありませんが、ほんの少しは理解できるつもりです。

・・・・

・・・・

・・・・

それからも、
ハルミさんの抱えていた胸の内を吐き出してくれました。

こんなに自分の気持ちを伝えたのは初めてです。

主人にも、自分の気持ちをここまで伝えてはいませんでした。

masaさんのおかげで、とっても気持ちがラクになりました。

私、このタイミングで十字架を下ろせるように努力していこうと思います!

と、最後には前向きな発言をしてくれました。

二週間で体の痛みがやわらいでいった。

それから二週間後・・・

再び、ハルミさんのお宅でカウンセリングをしました。

前回とは違って、玄関口で笑顔で私を迎え入れてくれました。

表情を拝見したときに

「もう、大丈夫そうだなぁ〜」

と、感じることができました。

前回同様、仏壇に手を合わせて、
その後に、お話をじっくり聴かせていただくことになりました。

どうやらこの二週間で、
不思議と、体の節々の痛みが緩和されたそうです。

息子さんの遺影を見るたびに

「お母さんは
これから元気になるからね!」

と、心の中で息子さんに伝えるようになりました。

自分を責めていた感情も
だいぶ薄くなってきて、自然と笑顔が戻ってきたそうです。

ハルミさんは、話を途中で切り上げて、

masaさん。

お昼ご飯を作ったんだけど、
早めのランチをここで食べて行きませんか?

ということで、
ランチをご馳走になってしまいました。

炊き込みご飯や筑前煮などを
わざわざ今日の日のために作ってくれていたそうです。

今までは包丁を握るだけでも、
節々が痛かったそうなのですが、

先日から少しずつ痛みが和らいできたので、
リハビリも兼ねて料理も再開しているそうです。

11時頃の早めのランチでしたが、
どの料理も美味しくて、本当に幸せな気持ちになりました。

偶然にしては出来すぎている。

実は前回、
masaさんが来てくれた後にSさんとお話をしたんです。

そうしたら、
いろいろなことを聞いたんですけど、
masaさんって、1978年生まれなんですよね?

はい。1978年生まれです!
実は亡くなった息子も1978年生まれだったんです。

だから、『息子が生きていればmasaさんくらいなんだなぁ』と思って。

それを思ったら、私はここで本当に十字架を下ろそうと思えたんですよ!

と、ハルミさんが笑顔で語ってくれました。

私と息子さんが1978年生まれだったというのは
偶然だったのですが、偶然にしては出来すぎていると感じました。

その後、
定期的に一ヶ月に一度はハルミさん宅にうかがい、

そこには、訪問するたびに
元気になっていくハルミさんの姿がありました。

今現在は、電話はたまにしつつ、
一年に1、2回くらいお会いしているだけですが完全に元気になられました。

周りの人の話しを聴いてあげましょう。

お会いしているときは、
ハルミさんの溜まっていた気持ちや感情を
思いっきり吐き出させることに専念させていただきました。

その溜まっていた「ウミ」を出しきったところ、
ハルミさんは30年間、背負っていた十字架を下ろすことが出来ました。

この出来事は
私にとって忘れられないエピソードのひとつです。

心の中の溜まっているネガティブな感情を
思いっきり吐き出すことにより、人は、心の重荷を下ろすことが出来ます。

あなたも
自分だけで抱えてしまっている感情はありませんか?

周りで重い十字架を背負っている方はいませんか?

そういう場合、
自分も気持ちを吐き出せる人がいるだけでもラクになるし、

周りの人で苦しんでいる人がいれば、
その人の話しを『聴くだけ』でいいので聴いてあげて欲しいのです。

人間というものは、
信頼できる誰かに気持ちを伝えることで、生きるのがだいぶラクになります。

もっとラクに楽しく、
自分の心を解放しながら生きていきましょうね!

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

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どうもこんにちは!
サイト管理人の心理カウンセラーmasaです。

私は母親の病気の介護をきっかけとして
自分の人生を見つめざるを得なくなり、
もがき苦しむ中で、心理カウンセラーになりました。

30歳前後まで、私の人生は
どん底、かつ、ボロボロの人生でした…

あるきっかけがあり

自分の「生きる意味」に気づいてからは
ここ10年で2000冊以上の自己啓発書を読み、
現場にて7100人以上の人との対話をさせていただいてます。

自分の苦しかった時期、そしてクライアント様と話していると
「もっと知識があればそんなに苦しまなくてすむのに・・・」
ということを今まで何度も感じてきています。

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